障がい児支援

障害児通所支援の現場で働く保育士の働き方とは?仕事内容や役割を解説!

保育士の資格を取ったけれど就職や転職で悩まれている方、保育園以外にも保育士の資格を活かせる施設は多くあります。

今回はその中でも重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所で働く保育士の働き方をご紹介します。

療育に興味がある方、重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所への転職を考えている方はぜひ最後まで見てみてください。

障害児通所支援とは?

2012年に児童福祉法が一部改正され、障害種別ごとに分かれた施設体系から「障害児通所支援」と一元化されました。その中に児童発達支援、放課後等デイサービス、医療型児童発達支援、保育所等訪問支援があります。

児童発達支援・医療型児童発達支援や放課後等デイサービスには、重症心身障害児を対象とした運営をしている事業所があり、そこには医療的ケアを必要とする子どもたちが多く通っています。

その背景として、医療ケア児の支援は地方自治体では「努力義務」とされ、医療的ケア児とその家族が適切な支援を受ける機会が与えられず、家族が24時間365日の医療ケアをしなければいけない状況だったことがあります。

寝たきりの子どもや意思の疎通が難しい子どもの多くは、日常生活の介助や医療ケアが必要な場合がほとんどです。

2021年9月に医療的ケア児支援法が施行されたことによって、医療的ケア児(重症心身障害児)は、生活訓練や日常生活援助だけではなく看護師や保育士の元で適切な医療的ケアや介護・療育といったサービスをも受けやすくなっています。

詳しくはこちらも合わせてご覧ください。

医療ケア児の支援とは?取り組みやサービスについて詳しく解説

重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所における保育士の仕事内容

重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所ではさまざまな専門分野の知識を持ったスタッフが協力して、医療・療育・生活支援を行っています。

医療的ケアが必要なお子さんが多くいるため、呼吸器や胃ろう、吸引・吸入などが日常的に必要であり、喉の部分に管があったりするため適切な管理が必要です。

具体的な仕事内容として、主に以下のものがあります。

・排泄、洗面、歯みがき、入浴、着替え、散歩など日常生活の介助
・発達段階に応じて、遊びの創意工夫にも取り組み、行事なども行う
・家族や学校、他のスタッフとの連絡調整を行う

業務で気をつけていること

ライフウェルではお子さんたちの主な体調管理は看護師さんが担当していますが、保育士であっても、その日のお子さんの体調や介助の上で気をつけるべき事項は必ず確認するようにしています。

また、お子さんが活動をする上でサポートは行いますが、できるだけお子さん自身で経験できるように気をつけています。

働き方をよりイメージしたい方はこちらも合わせてご覧ください。

ライフウェルで働くスタッフの1日を紹介!児童指導員さんへインタビュー

保育士として求められる役割

保育士の方が重症心身障がい児施設で求められる役割は、保育学の知識を活かして、子ども達が楽しく過ごせるように工夫することです。

通常の保育園とは働き方が異なる重症心身障がい児施設では、子ども達の1人1人の状態に合わせて介護や医療の知識が必要になる場合もあります。

そのため、保育園では見ることがなかったさまざまな職種の業務を知ることは、自身の働き方や将来の可能性を広げることができるでしょう。
ただ、何よりも子ども達の成長や日々の生活を一緒に楽しむことができる人間性が大切
です。

重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所での勤務に向いている人

保育士の中で障がいがある子どもたちに何かしたいと思っている人

保育園と異なり、18歳までという長い期間を共に過ごすため、障がいがある子どもたちのために何かしたいと考えている人は子ども達の成長を一緒に喜んでいけるでしょう。

意思の疎通や医療的なケアなど責任も大きくなりますが、その分とてもやりがいがある仕事です。

優しく体力がある人

重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所では体を抱えたり、移動の介助をするため保育業務よりも介助が多い点は体力を使うでしょう。

ですが、その中でも子ども達と一緒に楽しみ、喜びを感じ、子ども達に優しく接することができる人は向いています。

また、子どもの表情を観察し、思いをくみとり子どもたちがやりたいことを提供してあげることができる人・したい人にも向いていると言えます。

子ども達を楽しませたいと考えている人

重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所で過ごす子ども達は、言語での意思疎通が難しかったり、日常生活において健常児と同じように過ごすことが難しいこともあります。

ですが、子ども達はそれぞれ好きなものがあり、日々のレクリエーションや行事を楽しみにしていたり、おやつや散歩が好きだったりします。
そのため、子ども達が楽しめることを考えて実行できる人はぜひ、重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所で働くことを検討してみてください。

まとめ

重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所で働く保育士は子ども達の介助・支援をメインに成長を見守ります。

保育園より長い期間を共に過ごし、子ども達一人一人に合わせた支援を行うことには大きな責任が伴いますが、それ以上にやりがいを感じることができるでしょう。

少しでも重症心身障がい児を対象とした障害児通所支援事業所に興味を持った人はぜひ施設の見学に行ってみてください。

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