伊集院さん(サービス管理責任者)

――自己紹介をお願いします。

都城事業所で、児童発達支援管理責任者をしています。都城事業所は、児童発達支援と放課後等デイサービスを運営しており、私は放課後等デイサービスの管理者として勤務しています。

入社して5年目になりますね。
ライフウェルに入社する前は、作業療法士として病院に勤務していました。脳血管といって、いわゆる麻痺を抱える成人や高齢者などのリハビリをやっていました。そのあとは、整形外科へ移り、リハビリ関連の仕事をしていました。

――仕事内容について教えてください。

主に、放課後等デイサービスの運用に関する管理をしています。
具体的には、ご利用児さんごとの個別支援計画の作成や、ご利用児さんが通っている小学校や保育園、事業所との連携などの対応になりますね。
個別支援計画というのは、ご利用児さんの支援サポートをするために、どういった目標設定をしていくのか計画を立てたものです。普段のご利用児さんの様子や、保護者の方、学校の先生方からの情報共有を受け、半年ごとや1年ごとに計画を見直しながらお子さんの支援内容を決めていきます。

放課後等デイサービスは午後から始まるので、午前中は事務作業や管理業務が主になります。書類管理や、支援計画の見直し、他の事業所の見学などですね。
学校に出向いた際は、支援学級の担任の先生や支援員さんへ、ストレッチやトイレの誘導など、お子さんの支援について教えたりしています。

午後からは放課後等デイサービスが始まるので、学校へ送迎に向かいます。送迎がない日は、施設でご利用児さんが到着するのを待ちます。
到着後は個別支援計画に基づいてお子さんと過ごします。

活動内容は利用児さんによってバラバラですね。遊びを交えながら体の使い方を教えてあげたり、機能訓練などをします。

あとは、私たちの事業所では、利用児さんの入浴の支援があります。他の施設でやっているという話を聞かないので、珍しいと思いますね。
重傷心身障害児の利用が多い施設なので、保護者の方からのニーズが多かったのもあります。小学校高学年になると、体も一気に成長するので、保護者の方が抱えてお風呂に入ることが難しいという声があったことから、入浴の支援がはじまったそうです。
実際、高学年になると入浴支援を利用したいというお声が多く、今は枠が満室になっています。

――仕事で大切にしていること(こだわり)を教えてください。


もともとは作業療法士として働いていたのですが、作業療法士になったとき、自分が関わった人に1日1回は必ず笑顔になってほしいと思っていました。その気持ちは児童発達支援管理責任者になった今も変わっていません。
ご利用児さんと一緒に、楽しい時間を過ごせることを心がけています。

ご利用児さんが楽しい時間を過ごせたことを、保護者の方にもしっかり伝えるようにしています。
お迎えにいらした時に、今日はこうやって笑ってくれました、と伝えたり、写真や動画をお見せすると、皆さん喜んでくれますね。
家ではこんなに笑わないのよとおっしゃる保護者の方もいらっしゃって、普段見られないお子さんの姿をお見せすることで、少しでも保護者の方にも安心していただけていたら嬉しいです。

また、お子さんのできるが増えていくのを目の前で見届けられるのは本当に嬉しいです。
例えば、車椅子から降りられないお子さんがいたのですが、少しずつ練習を繰り返すことで、やがて車椅子から降りられるようになった出来事がありました。
そのお子さんはその後、何事にも意欲的になり、病院やリハビリで歩く練習をするようになったと、保護者の方もとても喜んでいらっしゃいました。

お子さんと楽しく過ごしていく中で、できるが増えるのも嬉しいですし、仕事のやりがいを感じますね。

また、地域との連携も重要だと考えています。それこそ先ほど例に挙げたお子さんの場合、学校へ赴き、担任の先生や支援員さんと目標を定め、協力体制をとりながら支援しました。
私たちができることは限られてしまうので、いろいろな人や場面からのサポートがあることで、お子さんのできるをもっと増やしていけると考えています。

今はコロナ禍で難しいこともありますが、他の事業所を施設見学をさせてもらい、日々の活動の参考にさせていただいたり、定期的に学校を訪れ情報共有をするなど、連携しながらお子さんを支援していくことを心がけています。

――入社理由を教えてください。(どのような流れで入社しましたか?)

小児分野の仕事に関わったことがなく、子育てをしていく中で興味を持ち始めたのが転職のきっかけです。

自分自身も子どもが5人いるのですが、子どもつてに、私がリハビリ関係の仕事をしていることを知って、発達障がいなどのあるお子さんの保護者の方から相談を受けることが何度かあったんです。
当時は一般の病院で作業療法士として働いていて、小児分野に関してそこまで知識があるわけではなかったので、もっと深く学びたいと思うようになりました。

ライフウェルのような小児分野を主とした会社がほとんどなく、また小児分野の仕事に携わっている知り合いもいなかったので、とりあえずハローワークへ行って自分の希望を担当者へ伝えたんです。そこで偶然見つけたのがライフウェルでした。

これも偶然なのですが、面談の時にお会いした担当の方が、前の職場で少し一緒に仕事をした方で驚きました(笑)
そういったご縁もあって、入社が決まるまでもスムーズでしたね。転職してうまくやっていけるか不安もありましたが、その方がいたことで、安心して働けるなというのも決め手でした。

――ちなみに、伊集院さんのように小児分野で働いている作業療法士はあまりいないのでしょうか?

そうですね、小児分野の作業療法士は少ないです。ライフウェルは5年前に入社したのですが、当時は宮崎で50人いるかいないかくらいだったと思います。
そもそも小児分野で働くという考えがあまりないかもしれません。新卒や若手の場合、福祉業界よりも、総合病院などの大きな病院に就職したいと考える人が多いですね。
転職するとしても、病院で働ける場所を探すと思います。

あとは、小児分野での実習というのが少なく、なかなか実際の現場を見る機会がないんですね。福祉業界での働き方がわからないということも、転職するハードルを上げている要因かもしれません。

私もライフウェルに転職して、初めて学んだことがたくさんあります。例えば、身体は元気だけど心の面で支援が必要なお子さんと、医療的ケアが必要なお子さんと、小児分野の中でも二極化することを知らない人は多いと思います。

作業療法士が入ったところで何をやったらいいのかわからない、というのが、率直な意見かもしれませんね。小児分野に関しては、学生だけでなく現場の作業療法士も知る機会がほとんどないと思います。

作業療法士が小児分野で働く魅力というと、お子さんと長い時間じっくりと関わることができる点だと思います。
病院勤務の場合、1単位20分という時間の中でリハビリをします。仕組み上、1人の患者さんに対して、最長でも1回1時間しか対応することができません。

一方、私たちのような福祉事業所は1日の利用時間も長いですし、期間もお子さんによっては幼児の頃から高校生になるまで関わることもあります。長い年月を一緒に過ごしながら成長をサポートできるのは、こういった仕事だからこそのやりがいを感じられると思います。

――どのような職場ですか?(環境や人など)

都城事業所は、開所して4年目と比較的新しい事業所です。建物自体も綺麗で清潔感がありますね。都城市の中心街から少し離れたところにあり、周囲も落ち着いた雰囲気の場所です。

職員は現在14名在籍していて、産休・育休取得中の職員もいます。(※インタビュー当時)
20代30代前半の若手や、子育て世代が多いですね。産休・育休の取得も実績がありますし、時短勤務をしながら働いている職員もいます。
休みや有給も取りやすいので、子育て世代には働きやすい環境だと思いますよ。

穏やかで優しい雰囲気の職員が揃っているので、事業所の雰囲気も落ち着いていて安心感があります。

――今後の目標を教えてください。


現在、都城事業所に良い職員が集まってくれていることもあり、サービスの質向上は今後の目標にしています。
職員同士で連携しながら業務ができる体制がしっかりと整ったこともあり、今後はサービスの質向上を目指し、イベントの実施や活動内容の見直しなどを考えています。地域交流に関しても、感染対策を行いつつ、少しずつ増やしていきたいですね。

個人的には、作業療法士としての業務、管理者としての業務どちらも遂行していけるよう、日々、優先度やバランスなどを考えて引き続き取り組んでいきたいです。

――最後に、応募者へメッセージをお願いします。

小児分野の仕事というのは、文章を読んでもわからないことが多いと思います。ぜひウェブサイトやSNSを見ていただき、ちょっとでも気になったら一度見学に来ていただき、実際の業務やお子さんの様子を見ていただきたいです。
楽しい面、大変な面いろいろありますが、直接言葉で伝えたいですね。

私は病院勤務も楽しかったですが、福祉業界に移って良かったなと思っているので、そういったことも伝えたいですね。就労移行支援のことももっと知ってもらいたいです。

少子化の中でも医療的ケア時は年々増えていると感じています。医療が進化したことや、医療機器が充実したことで、小さな命を救える機会が増えたのだと思います。
一方で、小児分野に携わるスタッフが足りていないというのが現状です。

都城カラーズは、病院から転職してきたスタッフが多いので、スキルがないというのは問題ないです。私たちがいくらでも教えます!
一番大切なのは、お子さんが好きかどうか。小児やお子さんに興味がある方はぜひきてほしいです。