理学療法士(PT)・作業療法士(OT)として活躍するためには国家資格が必要とされるため、学校を選ぶ段階で将来について悩んでいる人は多くいると思います。
10年後、20年後の働き方やキャリアアップを考える上でも、長く働き続けられる職業なのか、将来性が気になるでしょう。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は病院やクリニック、介護施設にとってなくてはならない存在であるだけではなく、障がいのある子どもたちの支援を行っている児童発達支援施設や放課後等デイサービス、生活介護の現場でも必要とされています。
今回は理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の将来性について詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)とは
理学療法士(Physical Therapist)とは、寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩くといった「基本動作能力」の回復・改善・予防を目的に、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。
理学療法士を一言で表現するなら「動作の専門家」といえばわかりやすいでしょう。
一方で、作業療法士(Occupational therapist)の「作業」とは、食事をする、入浴する、歯を磨く、仕事に行くといった人の日常生活に関わるすべての諸活動のことを指します。
作業療法士は病気やケガ、心の病などにより、上記のような作業が行えなくなった方をサポートし、日常生活が不自由なく送れるようになるためのリハビリを行うことが主な役割です。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)になるには
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)になるには、知識を身につけられる専門学校や大学に進学して勉強する必要があります。
受験に必要な課程を修了することではじめて国家資格を受験できるようになるため、受験までにも期間がかかるでしょう。
各資格試験に合格することで、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の職業に就き活躍することができるため、その道のりはかんたんではありません。
リハビリの専門家になりたいという明確な志が必要になるといえます。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の将来性
今後、日本において高齢化が進み社会的な需要が高まっていくことだけではなく、リハビリの知識が活かせる職場が増えていることからも理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は将来性が高いといわれています。
医療・介護・小児分野など幅広く活躍できる職種だからこそ、自分自身が活躍したい場所も考えることが大切です。
今回は理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は将来性がある仕事だといわれている理由を解説していきます。
高齢化社会における需要
65歳以上の人口が約3割となっている日本ですが、現在でもさらに高齢者人口の増加が続いています。怪我に対するリハビリだけではなく、高齢者が健康に生活するためにも理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の専門的な知識は求められているでしょう。
身体的な機能の維持・向上を行い、健康的な生活のサポートすることに加えて、リハビリを通した精神的なケアも求められるため、より理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の需要は高まっていくと考えられます。
IT技術の活用にも知識が求められる
リハビリにおいてIT技術の活用も進められており、リハビリの方法や管理も多様化しているといえます。ですが、IT技術を使用するリハビリでも専門的な知識が必要であることは間違いありません。
どのリハビリを行うべきか、利用者さんの体の状態を把握した上で適切な機械を導入することで、改善に向けて使用できるでしょう。心身の状態やその日の体調に合わせたリハビリのペースやレベルをみる技術は、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)としての知識があることが前提です。
人に対する仕事
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は人と接する仕事であることから、全てを機械化することは難しいでしょう。
効率的なリハビリを行うだけではなく、時には利用者さんやご家族の考えを尊重するコミュニケーションが求められることは人に対する仕事の特徴です。
より一人ひとりに寄り添ったリハビリが求められる現代だからこそ、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は今後の活躍が期待できるといえます。
幅広い活躍の場がある
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の活躍の場は大きく広がっています。
医療・介護分野においても怪我や病気のリハビリだけではなく、予防や日常的なケアまで取り組むことも多くなっています。
小児分野においても子どもたちのより良い成長のため、リハビリの知識を持った理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は求められている職種です。その他にも学校やリハビリに関わる企業など、知識を活かせる現場では今後活躍する場面も増えていくでしょう。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の資格を活かせる職場について、詳しくはこちらもご覧ください。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の資格が活かせる職場を10選をご紹介!
スキルアップを通じて求められる人材に
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は誰でもできる仕事ではなく、専門的な知識を活かして働く職種です。国家資格取得後、現場に応じてさまざまな知識を身につけることでスキルアップし、さらなる活躍が期待できます。
例えば、小児分野ではお子さんの症状のケアや改善を行いながら、リハビリを通じてより良い成長を目指していきます。そのためには理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の領域だけではなく、お子さんの症状に関する医療的な知識、成長に関する保育的な知識まで幅広く学ぶことで、一人ひとりに適した対応ができるでしょう。
同様に医療・介護の現場においても患者さん、利用者さんと向き合う姿勢が必要となります。
より求められる人材になるためには、自分の働きたい環境に合わせてその他の資格を取得したり、専門性を持ちながら異なる分野の学びを得ることもおすすめです。
ライフウェルの理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の仕事
ライフウェルでは重症心身障がい児を対象とした支援を行うため、専門分野の知識を持ったスタッフが協力して、医療・療育・生活支援を行っています。
医療・介護分野とは異なり、小児分野では長い期間を通して子どもたちの成長をサポートする役割が求められることが特徴です。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の知識だけではなく、看護師、保育士などそれぞれの役割からそれぞれの知識を組み合わせて働くことで、さまざまな支援が実施できます。
ライフウェルの理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の仕事について詳しくはこちらもご覧ください。
重症心身障がい児のケアを行う理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の働き方をご紹介!
ライフウェルで働く理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の声をご紹介!
ライフウェルで働く理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方も小児分野は未経験だという人が多くいます。医療現場や介護の現場経験を持ちながら、小児分野を選択されたスタッフもいます。
今回はライフウェルで働くスタッフに、小児分野を選んだ理由や実際に働いてみて感じたことを聞いてみました。
松本さん(理学療法士)
——入社理由を教えてください。
もともと整形外科での勤務が長く、福祉や小児分野に携わるのは初めてになります。
前から子どもと接することが好きで、お子さんを支援する仕事に携わりたいという思いからライフウェルへ入社しました。
現在、働きはじめて3ヶ月でまだまだわからない部分ばかりですが、細かい部分も先輩方が丁寧に教えていただいております。何より、お子さんの笑顔にとても元気をもらっており、また成長もさせてもらっているなと感じています。
——長らく医療現場で働かれていたとのことですが、医療現場と福祉の現場での違いはありますか?
私が感じたことは、現場では、疾患に対してリハビリをしていくイメージがありました。
怪我や病気で手術をしたら、その機能を回復・維持させるためにリハビリを行っていくというイメージです。
しかし福祉の現場の場合は、機能を回復・維持させる目的もありながら、それ以上に一人ひとりの気持ちや生活に寄り添う姿勢が大事だなと感じております。
——応募者へメッセージをお願いします。
私自身、まだまだライフウェルでの経験が浅いですが、お子さんたちの笑顔を見るたびに、とてもやりがいのある仕事だなと日々強く感じています。
お子さんやご家族、スタッフ、みんなの笑顔が溢れる事業所を一緒に作っていきましょう!
平野さん(作業療法士)
——入社理由を教えてください。
もともとライフウェルの関連法人が運営している介護施設に勤めており、小児分野で働いてみないかというお話をいただいたのがきっかけです。
地域に密着した事業所で、ご利用者さまの生活により近いところで関わりをもてるのは魅力的でお引き受けしました。お子さんのリハビリに興味があったというのもありますね。
——介護施設での働き方と小児分野での働き方の違いはありますか?
働きはじめた時、コミュニケーションの取り方は工夫が必要だと感じました。
子どもたちが表現したことをくみ取り、気持ちが伝わる経験を積み重ねていくと、子ども達は安心するのか、更にいろんな表情を見せてくれるようになります。
笑う表情の中でも、大爆笑!とか、にやりと笑うとか、得意げに笑うとか、ですね。日々のかかわりの中で、今まで見たことのない表情や反応を見つけた時はとても嬉しい気持ちになります。
また、遊びを通してのコミュニケーションも重要です。
重症心身障害をお持ちの子ども達にとって、学校以外の過ごしの場所は、まだそう多くはないと思います。
子ども達が子どもらしく笑って遊び、安心して楽しくすごせる場所を増やしていきたい!と強く感じました。
また、子ども達は遊びの中で様々なスキルを身につけていきます。セラピストとしても、楽しい遊びの中で、一人ひとりの発達の段階に合わせて色々なスキルを習得できるように関わる事が必要だと感じています。
——応募者へメッセージをお願いします。
今現在ライフウェルでは、はじめて小児分野で働く方でも知識や技術が身に付くような環境を整えています。
また、児童発達支援や生活介護を運営している事業所もあるため、0歳から18歳以降の成人している方にも関わる機会があり、お子さんが成長していく中でそれぞれのライフステージに応じたかかわり方や過ごし方を学べる研修機会も設けています。
私も小児分野での勤務はライフウェルが初めてでしたが、これまでの経験をいかしながら、また先輩方にもサポートいただき、長年この仕事に携わることができています。
子どもたちが楽しく過ごせる場所を一緒に作っていきましょう。
まとめ
今回は理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の将来性について詳しく解説してきました。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)は将来性が高い仕事だとされており、国家資格を取得することで幅広い現場で活躍できるでしょう。
リハビリに関する専門的な知識は多くの現場で求められており、今後社会においてなくてはならない職種になっていくと考えられます。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)を目指している人は、自分自身の働き方やキャリアアップについてもじっくり考えてみると良いでしょう。
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