ライフウェル

ライフウェルで行っている医療的ケアの事例を紹介!具体的な支援内容を徹底解説

医療的ケアが必要なお子さんを施設に預けたい方は、お子さんの症状にきちんと対応してくれるのか、施設の方針はどんなものなのか考えることが多いでしょう。

特に必要な医療的ケアの内容はお子さんの症状や成長の状態などによって大きく異なります。
今回はより深くライフウェルの支援を知っていただくために、具体的にどんな支援を行っているのか、症状のケースごとにご紹介します。

医療的ケアの具体例を紹介

実際にライフウェルを利用されている方の事例を取り上げて、詳しくご紹介します。

ケース1:医療的ケアが必要なお子さんの安心・安全な療育参加を目指した支援

年齢1歳後半
疾患名上気道狭窄、慢性肺疾患
利用開始時の状況医療的ケアの度合いから母親の負担が大きく、外出にも困難が生じていました。
保護者からの希望たくさんはなしかけてほしい
いろんな経験をしてほしい
楽しく過ごしてほしいという思いがある

全体像


在胎24週400g前後で出生し呼吸状態不良にて気管内挿管しNICU入室。
気道狭窄があり抜管困難にて気管切開術施行、呼吸器管理となりました。

生後9か月で退院し在宅生活開始。頸や腰はまだ不安定だが周囲のものに興味を示し手を伸ばすことが可能です。
両親と3人暮らしですが、仕事で父が不在にすることが多く、母の不安や負担がありました。

利用開始時から現在までの経過

呼吸器や吸引等があり母だけでの送迎が難しい状況のため送迎にて療育を開始しました。
当初は母の付き添いにて送迎を行い母子療育を行いましたが、本人が職員に慣れ、医療的ケアの方法を看護師と母で確認しながら実施し、お互いが安心した状況で単独療育も合わせて開始しました。
本人は職員に慣れると笑顔や発声が見られ、いろんなおもちゃに興味を示すように。

いろんなことが初めてであり、慎重で警戒心が強いが同じことの繰り返しや来所を重ねる毎にできることが増えています。
母は夜間のケア等で睡眠不足があり、母子療育は行事や母の来れる際に実施し、母の負担軽減に努めています。

医療的ケアの支援目標

  • 全身状態の観察、医療機器の取り扱いを確実に行い安全に医療的ケアを実施する。
  • 本人が安心・安全に療育に参加できる。

具体的な支援内容


お子さんの体調を的確にアセスメントし異常の早期発見に努め、呼吸器等の周辺機器の管理を含めて安全で確実な医療的ケアの実施に努めています。

遊びや活動への参加が安全に行われるよう、多職種へは体調や機器の管理について周知を行い、体調に合わせた参加ができるように支援を実施。
また、保護者へは外出時の必要な物品、緊急時の備え等の把握、準備するものの意識づけができるよう伝達を行い、子育ての不安等がないか日々の困り感に寄り添う話をこころがけています。

支援によるお子さんの変化

療育へ来ることで職員や他児との交流が持て、表情や訴えなど、日に日に増えています。
経験を重ねることでできることが増え、運動面や認知行動面での成長・発達が促されています。

今後の目標や取り組んでいきたいこと

引き続き、安全に医療的ケアを行いながらたくさんの経験をすることで成長発達を促すきっかけを作っていきたいです。
保護者の負担や不安を減らせるようケアの方法や子育てについて一緒に考えていきたいと思います。

ケース2: 本人が楽しく過ごすための支援(医療的ケア、音の過敏に配慮しながら)

年齢8歳
疾患名急性脳症、ミトコンドリア症
利用開始時の状況利用当初より母親の付き添いにて母子療育を行っていました。
保護者からの希望保護者からの希望 医療的ケアやリハビリを受けながら体調良く、楽しく過ごしてほしい
入浴で体を綺麗にしたり、送迎など施設サービスをお願いしたい

全体像

通常分娩にて3000gほどで誕生したお子さん。
生後6か月の時、焦点が合わない、動きがなくなる等症状がみられ救急搬送されました。

その後、「急性脳症」と診断され、自発呼吸が出来ず人口呼吸器での管理にて約1ヶ月ICUに入院しました。
お子さんの目が覚め 呼吸状態も改善されたため、人工呼吸器を外しEDチューブにて24時間の栄養管理を行っています。
退院後、母親の 負担の大きさとお子さんにとってのさまざまな刺激の必要性から当施設(児童発達支援事業所)利用を開始しています。

利用開始時から現在までの経過

利用開始時は母子療育を行っていましたが、成長に伴い単独利用へと移行しました。
利用開始後に気管切開の手術や注入の内容変更、喉頭気管分離手術を実施しているため、その都度ケアの方法を看護師とご家族にご確認しながらサポートを行っています。
現在、ご利用者さま本人は職員や環境に慣れ、さまざまな表情をみせてくれるようになっています。

音に過敏であり、音に驚いてしまうと酸素が低下してしまうこともあるため、お子さんにあった関わりをスタッフやご家族と話し合いながら対応してきました。

排痰目的やさまざまな姿勢・刺激の経験を行い、筋緊張緩和、変形・拘縮予防のため、さまざまな機能訓練も実施しています。
当施設の児童発達支援を卒所後は当施設の放課後等デイサービスを利用し、現在は支援学校に通っているため、学校とも連携をとりながらサービスを提供しています。

医療的ケアの支援目標

  • 全身状態の観察、保護者と連携し吸引や注入、緊急時の対応等を確実に実施する。
  • 安心安全に楽しく過ごすことが出来る。学校や放課後等デイサービスでの生活リズムを継続できる。

具体的な支援内容

全身状態の観察、適宜バイタル確認を行うことで体調変化の早期発見に努め、母親との情報交換を密に行いながら迅速な対応に努めています。

気切部の不快感や、音に驚き息堪えが見られた際に気切部に手を持っていくことが多いですが、カニューレ抜去のリスクが高いため、適宜吸引を行うことや「音がするよ」など、前持った声掛けも行いました。
また、成長に伴い筋緊張が増強しており、変形・拘縮予防に対するポジショニングやリラクゼーション、 ストレッチ、うつ伏せを継続して実施しています。

活動に安心安全に楽しく参加できるように、他職種間での情報交換を密に行い環境設定、課題設定を行っています。

支援によるお子さんの変化

ご利用者さま本人は職員や他のお子さんの声を把握しており、笑顔がよくみられるようになっています。
利用開始時よりも表情が豊かになり好き・嫌い(苦手)を伝えてくれるようになりました。

苦手だった活動も回数を重ねることにより楽しんで取り組むことができるようになっています。

今後の目標や取り組んでいきたいこと

今後もご家族や学校、関係機関と連携を図りながら安全に医療的ケアを継続していきたいと考えています。
当施設へ来所することで他者との関わりやさまざまなことが経験できる方法を一緒に考え、
成長発達を促すきっかけを作っていきたいです。

保護者の負担や不安の軽減、兄弟児の家族行事を考慮しサービスを提供していきたいと思っています。

まとめ


今回は実際のケースに触れながら、ライフウェルの医療的ケアに関する取り組みをご紹介してきました。
生まれつき症状が重いお子さんや成長の過程でケアが必要になったお子さんなど、必要な医療的ケアは異なりますが、一人ひとりに合った支援を行っていくことが大切です。
その日の状態を確認し、ご家族や学校との連携を行いながら、ライフウェルではお子さんにさまざまな経験をしていただけるようにサポートを行っています。

今回の支援内容に当てはまらない症状があるという方でも、ぜひライフウェルに直接ご相談してください。

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